古代米の液化技術及び新商品開発

プロジェクトの概要

古代米は、古代日本で食べていたとされる米の総称で動脈硬化などを防ぐ働きがあるとされるポリフェノールを多く含んでおり、県立広島大学生命環境学部の吉野准教授が長年研究を続けていた。そういった中、吉野准教授から古代米を使用した商品の開発ができないかと相談を受け、「乳団子」の製造で知られる地元の和泉光和堂と当機構による3者での共同開発がスタートした。
 共同開発では、庄原市の庄原市県立広島大学研究開発助成事業を活用し、吉野准教授の研究シーズである、米糠を加工し液化する技術を使用し、様々な商品を作成し、色や味については和泉光和堂の経営するパン店「米麦工房21めぐみ」の店長である荒井氏が調整した。開発の過程で、ポリフェノール多く含ませることに成功し、含有量は小麦粉だけを使用した商品と比べおよそ1.5倍から2倍となっている。その後、商品開発が完成に近づいたところで、県立広島大学より和泉光和堂へ、米糠を加工し液化する技術を技術移転し、本格的な生産体制が整った。2012年5月より本格販売がスタートしたが、毎年順調に売上をあげており、ロングヒットの様相を呈している。また、移転された技術を使い、かしわ餅や麺など多様な新商品が次々と誕生している。県立広島大学と地元企業の産学官連携による新商品開発で成功事例として今後の展開が期待される。

関係者の声
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